陸路(バス)で行くグランドキャニオン日帰りツアーに参加してみた

グランドキャニオン

※この記事の情報は2018年10月5日にツアーに参加したときのものです

10月はじめ、世界遺産『グランドキャニオン国立公園』に日帰りバスツアーで行ってみました。
「サウスリム」と呼ばれる、国立公園内の南側の崖から大峡谷を望むツアーです。

日帰りグランドキャニオンは飛行機で手前の街まで行くツアーもありますが、今回はバスで。

バスの良いところは飛行機よりも料金がお手頃なことはもちろん、走っても走ってもなかなか目的地に着かない→アメリカのだだっ広さを感じることができること。
ラスベガス近郊の砂漠から、グランドキャニオンが近づくにつれ草原や森林に変わる車窓の景色も見どころのひとつ。

そしてフォトジェニックな街「ルート66」の街セリグマンに立ち寄ることができるのも、陸路ならでは。

日帰りツアーはどんなツアーなのか、グランドキャニオンはどこまで見ることができるのかレポします。

ツアー概要

グランドキャニオン
バスパーキングにあるグランドキャニオン国立公園のサイン

グランドキャニオンはラスベガスから東におよそ280キロ、アリゾナ州北部に位置する峡谷。

ただしこの280キロというのは直線で結んだ距離。

ラスベガスからグランドキャニオンに向かいまっすぐ東に伸びる道路がないため、クルマで行く場合は大回りしなければなりません。
ということで、陸路ではグランドキャニオンサウスリムの玄関口まで450キロ。がんがん走っても片道4時間半というけっこうな長距離に。

ツアー日程

ラスベガスを早朝出発し、途中2か所で休憩。グランドキャニオン手前の街で昼食。
グランドキャニオンでは2つのビューポイントをめぐりラスベガスに夜帰ってくる、およそ14時間のツアー

料金

大人・子供(2歳以上) 3万275円~ / 幼児(0~1歳) 無料(2023年9月時点)

催行しているのは

グランドキャニオン日帰りバスツアーをおこなっている会社はいくつかありますが、今回参加したのはJABA LAS VEGASというラスベガスの会社の「 陸路で行く グランドキャニオン国立公園 日帰り観光ツアー icon」。
大手旅行会社のオプショナルツアーとしても催行されているものです。

ミニバス

使う車両のタイプは参加者数によって変わるようですが、今回は15名参加のためミニバスでした。
ツアーに乗るスタッフはミニバスのときは日本語ガイド、それと長距離のためドライバー2名が交代で運転。

※参加者数が少ないときはバンを利用。スタッフはドライバーガイド(ドライバーと日本語ガイドを兼ねる)とドライバー。
逆に参加者多数のときは大型バスで運行。その場合はミニバスと同様に日本語ガイド、ドライバー2名になるそうです。

グランドキャニオン日帰りツアーレポ

地図

※この日程は2018年10月時点のものです

6:30AM ラスベガス出発

お客さんをピックアップするホテルは数ヶ所ありますが、いちばん最後のルクソールホテルから乗車。

ラスベガス出発
時間ぴったりにバスがきました。

※写真の車両はこのツアーのものではありません。

ホテルを出てしばらくラスベガス大通りを走り、フリーウエイへ。
40分くらいすると、左手にダム湖の「ミード湖」が見えてきます。

ミード湖
ラスベガスの水がめミード湖は多目的ダム「フーバーダム」のダム湖。

フーバーダムは1931年に着工し1935年に完成した、国定歴史建造物に指定されている巨大ダム。このダムでつくられる電力は南カリフォルニアやアリゾナ州、もちろんラスベガスにも供給されます。

フーバーダム付近
残念ながら車中からダムは見えません。
でも、ミード湖をすぎると地形が険しくなり鉄塔も見えてきて、ダムが近くにあるよーと感じます。

ダム近くを走るバイパスの途中からアリゾナ州に入ります。

8:20AM キングマン到着

キングマンで休憩

ベガスを出て2時間。走ってきた93号線と今から通るフリーウェイ40号線が交差する街、キングマンにあるガソリンスタンドで15分間の休憩。

スタンドにはコンビニが併設。

キングマンで休憩
お菓子やドリンクのほかホットドッグやピザ、サンドイッチなどの食事系もあります。
グランドキャニオンではペットボトルの水は売っていないので、持ってなければここで調達を。
びばラスベガス
キングマンで休憩
朝ごはんにブレックファーストピザとコーヒーを購入。合計5ドルちょい、安い!
このピザは意外にもおいしくて、しっかり完食しました。

でも、あと3時間でランチ。食べすぎ注意!

8:35AM キングマン出発

ガソリンスタンドを出てフリーウェイ40号線を東に向かい、次の休憩地セリグマンへ。

セリグマンに近づくにしたがい、車窓から見える景色が草原にかわります。

キングマンから30分
キングマンから30分ぐらい進むと青々とした木々が
セリグマン近く
セリグマンに近づく頃には草原が広がりました

9:40AM セリグマン到着

キングマンから1時間ちょっとで「ルート66」の街、セリグマンに到着。
ここではルート66の復活を推し進めた、エンジェルさんというおじさんの店で20分間休憩。
ルート66を取り上げたTV番組などで必ずといっていいほど撮影に使われるという、超有名ギフトショップです。

 ルート66はシカゴとロサンゼルス近郊の街サンタモニカを結ぶ、3,940キロにおよぶ国道。1926年につくられました。
しかし、フリーウェイが完成すると66号線を通るクルマは減少し、道路沿いの街は衰退。セリグマンも他の街と同じように衰えていき、人々の記憶からも忘れ去られそうに。。。
そして、1985年についに66号線は廃線。

そのときセリグマンで床屋をしていたエンジェルさんが復活を提唱。
1987年、セリグマンからキングマンのあいだの66号線が「ヒストリック・ルート66」として復活。66号線リバイバルの第1歩を築きました。

セリグマン
エンジェルさんの写真パネルが迎えてくれます
セリグマン
Tシャツや小物などの66アイテムと観光客があふれる店内はカオス

ショップ前にとまってる店のクルマもカオス。

セリグマン


ルート66沿いの架空の街が舞台の映画「カーズ」を制作する前、監督のジョン・ラセターがエンジェルさんを訪ねルート66時代の話を聞いたそう。
そのときラセター氏が贈った絵が店のレジの上に飾られています。

ルート66のサインが街のあちこちに

セリグマン
ギフトショップの隣りにあるダイナー。エンジェルさんのお兄さんの家族の店
びばラスベガス
ギフトショップ周辺にはフォトジェニックなところがたくさん。
SNSなどにあがっている写真で「ここで撮りたい」というものがあれば、あらかじめ場所を調べておいて。

10:00AM セリグマン出発

再び40号線を東へ。

ウィリアムズ

40分ぐらい走ったところにあるウィリアムズという街でフリーウェイをおり、64号線を北へ

グランドキャニオンの予感
64号線を30分くらい走ると、遠くにグランドキャニオンの予感。。。

11:30AM ツサヤン到着

グランドキャニオンまであと数分!でも、先に食事をとります。

ランチはキャニオンプラザホテルでビュッフェ。

ツサヤンでランチ
まだ先は長い。ゆっくり食事を楽しむ時間はありません。
テーブルにつく前にまず料理をとります。

「何があるかなー」と一周してから料理を取りたいところですが、そんなことをしていたら次々と来る他のツアーの人たちに先を越され、食べる時間がなくなります。
とりあえず料理をお皿に乗せていきましょう。

ツサヤンでランチ
手前はサラダセクション
ツサヤンでランチ
メインセクション。肉料理やパスタがありました。
コーヒー、紅茶は料理に含まれています。

12:15PM グランドキャニオン南ゲート到着

ホテルを出発すると数分でグランドキャニオン国立公園のゲートに到着。

グランドキャニオンゲート
グランドキャニオンは広い。
国立公園内に入ったからといってすぐに谷は見えません。
グランドキャニオン
走ること10分。ようやくひとつめのビューポイントに

ツアーでは「マーサーポイント」と「ブライトエンジェルロッジ」という2つのビューポイントに行きました。

グランドキャニオン地図

マーサーポイント

はじめに行く「マーサーポイント」からの景色は、グランドキャニオンの写真などに使われることが多いというまさに絶景ポイント。

マーサーポイント

谷に突き出た崖の上に立つと、はるか彼方まで広がる峡谷が一望のもとに。

マーサーポイント
バスはバスパーキングに駐車。
3分くらい遊歩道をすすむと、目の前に突然グランドキャニオンが出現

マーサーポイントの近くにも絶景ポイントがいくつかあります。

マーサーポイント


散策は45分間。時間の許す限りポイントをめぐってみて。

びばラスベガス
マーサーポイント
バスに戻るとき、同じような景色がつづくのでパーキングの場所がわからなくなりがち。
写真のサインを目印に。

ブライトエンジェルロッジ

マーサーポイントを出てバスで10分弱森の中を走り「ブライトエンジェルロッジ」に到着。

ブライトエンジェルロッジ

ロッジの中にはギフトショップやレストラン、ロッジをつき抜け裏手に出るともう一度グランドキャニオン。
周辺を散策したりグランドキャニオンみやげを購入したり、60分間があっという間です。

ブライトエンジェルロッジ
ロッジの中にあるギフトショップ
ブライトエンジェルロッジ
ロッジ裏手ではランチ食べたりアイスクリーム食べたり。
みんな思い思いにのんびり。

ブライトエンジェルロッジ周辺にはホテルやギフトショップが点在

ブライトエンジェルロッジ
ロッジ裏手から右に5分くらい歩くと歴代の大統領が宿泊する「エルトバーホテル」。
その近くには先住民の工芸品を扱うギフトショップ、グランドキャニオン鉄道の駅などがあります。

ブライトエンジェルロッジ裏手から左にすすむと

ブライトエンジェルロッジ
展望台のあるギフトショップ「ルックアウトスタジオ」(写真)
その先にグランドキャニオンの写真や絵を販売する「コルブスタジオ」
ブライトエンジェルロッジ
コルブスタジオの先には、谷底まで続く「ブライトエンジェルトレイル」がはじまる地点も
びばラスベガス
散策時間は60分ありますが、エルトバーホテルからコルブスタジオまで行ってさらにお土産を買おうと思うとかなり忙しい!散策はポイントを絞って。

2:15PM グランドキャニオン出発

グランドキャニオンを出発し、来たときと同じ道を帰ります。
帰りの休憩はキングマンで1回だけ。

4:50PM キングマン着

出発から2時間半でキングマン着。行きと同じガソリンスタンドへ。

びばラスベガス
キングマン
好きなやつ発見。値段は3ドル弱

5:05PM キングマン出発 ラスベガスへ

キングマンからラスベガスへは渋滞がなければ2時間。

ラスベガスへ
この日の日没は午後6時20分ごろ。
途中、夕焼けのがきれいでした。

ラスベガスに入り、ホテルに送る順番は出発のときと逆なのでルクソールが最初の下車ホテル。
13時間のツアーが終了しました。

ツアーはどうだった?

グランドキャニオンでは2つのポイントから見学。「せっかく行くならもっと多くのポイントから見たい」とも思いますが、他社の日帰りツアーをみても2-3か所というのが一般的のよう。

はじめに見るマーサーポイントが雄大すぎて、あとのビューポイントからの眺めは感動が薄くなるのも事実。2か所から眺めるくらいでいいのかもしれません。ラスベガスに帰る時間もあるし。

逆にもっと時間がほしいのがセリグマン。トイレを使ってギフトショップを見て周辺で写真を撮ってたら、20分があっという間。
もう少し時間があったら、もう少し遠くまで散策できたのに。。。

車両は25人乗りミニバスにお客さん15名ということで、ぼっち参加の私はひとりで2席使えました。座席が余裕だったためか長距離でも苦痛ではなかったです。

グランドキャニオンの日帰りツアーでも朝日を見るもの、夕日を見るものもあります。
次回はこういうのに参加して、赤く染まる崖を見るのもいいかも。

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オンラインでの予約は、世界中のツアーやアクティビティを取り扱うVELTRA(ベルトラ)icon旧Alan1.net)などで。

 陸路で行く グランドキャニオン国立公園日帰り観光ツアー ~日本語ガイド付~