地下トンネルを走るテスラ~新交通システム「ベガスループ」について

ベガスループ

ラスベガスに地下トンネルを通る交通システム「Vegas Loopベガスループ)」が誕生しました。

イーロン・マスク氏がつくった新交通システムは、LVCCラスベガス・コンベンションセンター地下にトンネルを建設し、展示ホール間を結ぶシャトルサービスとして利用されています。

将来はホテル街から空港まで拡大し、ダウンタウンと空港を8分で結ぶようになるとか。

一度は乗ってみたいところですが、2024年1月時点でループの運行はコンベンション開催時のみ。
コンベンションセンター内ループの利用はコンベンション参加者と関係者に限られています。乗車時には、バッジなど展示会に参加していることを証明するものの提示が求められます。

ベガスループについて

ベガスループってなに?

ベガスループ専用地下トンネルをテスラ車が通る交通システム。2021年6月運用開始。

LVCCラスベガス・コンベンションセンターのホール間を結ぶだけでなく、LVCCとリゾートワールドホテルのあいだにも延伸しています。

利用料金はLVCC内は無料、LVCCーリゾートワールドは有料となり1日乗り放題で5ドル(2024年1月時点)

ガルウィングテスラ
みんな乗りたいガルウィング 2023年1月5日

使用車種はテスラのモデルX・3・Y。モデルYがいちばん多く、ガルウィング(ドアが上に開く)を採用したモデルXは少なめ。
自分の並んだスペースにどの車両が来るかは完全に運。乗れたらラッキー!

ループのスペック

ベガスループ
運転席のパネル 2024年1月12日

ベガスループ建設決定時の報道では最高時速35マイル(56キロ)。1時間に4400人以上の輸送を目指しています。

2023年1月のCES(来場者数11万人以上)におけるボーリング社の調査結果によると、4日間の展示会期間中にループを利用した人は9万4000人。平均乗車時間は2分以下、平均待ち時間は10秒以下だったという。

調査と同じ期間にループに乗ってみた

ベガスステーション
ウエストステーション 2023年1月6日

LVCCホール間の乗車時間は確かに2分以下。
最高速度は一瞬時速30マイル(48キロ)を表示したくらい。それほど幅が広くないトンネルで30マイル近く出したらすごく速く感じそうですが、スピード感はありませんでした。

待ち時間については、コンベンション参加者が多いときは車両が次々と来るので待ち時間はほぼ無し。参加者が少なくなる期間終盤は待つことがありましたが、それでも5分もかからないくらい。

運行台数はコンベンションの規模により変わり、大規模なコンベンションにはそれなりの台数が投入されるそうです。

ベガスループに乗る

乗り方

STEP

ステーションに着いたら
LVCC内の移動:そのまま乗り場へ
リゾートワールドへ行く:チケットをスキャンしてから乗り場へ。チケットは各ステーションで購入できます。
チケット購入方法はこちらから

ウエストステーション
ウエストステーション 2024年1月12日
STEP

乗り場に入ったところにいるスタッフ(写真の黄色の服)に行き先を告げ、並ぶ番号を案内してもらう。
スタッフがいないときはスペース案内ボードを見て、行き先の適当なスペースに並ぶ。

セントラル・ステーション
セントラルステーション 2024年1月9日
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シャトルは基本的に1台に3~4人乗車、他の人と相乗りになることも。助手席も乗ることができます。
日本のタクシーのように自動ドアではないので、座ったらドアを閉め忘れないで。

セントラル
「ふたり乗れる」と言ってるスタッフ セントラルステーション 2023年1月5日
STEP

出発前にドライバーが行き先を確認します。ホール間なら乗車時間は約2分。エンジョイ!

STEP

降りるときはドアノブ上部のボタンを押すとドアが開きます。

チップのことが気になりませんか?
展示会関係でループをよく利用する人によると、チップは基本いらないということ。たまに渡している人もいるそうです。

ラスベガス・コンベンションセンター内ステーション

展示ホール間シャトルサービスは「LVCCループ」と呼ばれることも。
ループステーションはサウス、セントラル、ウエストの3か所。これら3ステーション間の乗車料は無料。

ウエストホールの北玄関近くにはビエラステーションがあります。2023年1月には使用していましたが、2024年1月時点では使われていないもよう。

ベガスループ地図
ベガスループマップ 2024年1月時点

ホール最寄りステーション

セントラルホール、ウエストホール、サウスホールの近くに乗り場がつくられています。

セントラルホール/ノースホール
セントラルステーション
セントラルステーション 2023年1月5日

両ホール最寄りはセントラルステーション(Central Station 地図ピンク○)
セントラルホール前の歩道、ノースホールよりに位置。エスカレーターを下りた地下が乗り場。

セントラルステーション
行き先を確認するスタッフ セントラルステーション 2024年1月10日

ステーション入り口で行き先を聞かれます。
LVCC内の移動:そのまま下へ。
リゾートワールドへ行く:チケットを購入するか、あらかじめ持っているチケットをスキャンし下へ。チケットはステーション入り口付近にあるQRコードでも購入できます。

ウエストホール
ウエストステーション
ウエストステーション 2023年1月6日

ウエストホール最寄りはホール西側に位置するウエストステーション(West Station 地図水色○)。地上駅。
LVCC内移動とリゾートワールド行きで乗り場が別れています。

ウエストステーション
リゾートワールド行き乗り場 ウエストステーション 2024年1月12日

リゾートワールドへ行く:リゾートワールド乗り場の方に進み、乗り場付近でチケットを購入するか、あらかじめ持っているチケットをスキャンしてから乗り場へ。

サウスホール

いちばん近いのはホール東側にあるサウスステーション(South Station 地図白○)。こちらも地上駅。

ウェストホール北玄関付近
リビエラステーション
リビエラステーション 2023年1月7日

ウエストホール北玄関はリビエラステーション(Riviera Station地図黄○)が最寄りですが、2024年1月時点では使用していませんでした。

ステーションが再び利用できるようになると、フォンテーヌブローホテルからLVCC各ホールに行くのに便利。

リゾートワールドホテルステーション

リゾートワールドステーション
リゾートワールドステーション 2024年1月11日

LVCCウエストホールから西に1.5キロのところに位置するリゾートワールドホテルにもループで行くことができます。乗車料は有料。

リゾートワールドステーション(Resorts World Station 地図赤○)はホテルの地下に位置します。

※2024年1月までにリゾートワールドホテルからLVCC各ホールへ直通で行けるようになりました。以前のようにリビエラステーションから歩く必要はありません。

リゾートワールドの球体
ステーションへ行き方/乗車方法
STEP

ダイニング・ショッピングエリアにある大きな球体(写真)近くのエスカレーターから下へ。
大通り側玄関から入ると、カジノの方に少し進むと球体が見えます。

リゾートワールド
この球体が目印 2024年1月11日
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このエスカレーター(写真↓)で下がった正面がループ乗り場。
エスカレーター上部にあるQRコードからもチケットを購入することができます。

ベガスループのりばへ
エスカレーターで下へ リゾートワールド 2024年1月12日
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ステーションに入ったら入り口近くにあるマシンでチケットをスキャン。
向こう側に進み、スタッフに行き先を告げ乗車場所を教えてもらいます。

リゾートワールド
手前のマシンでスキャンしてから向こう側へ 2024年1月11日
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リゾートワールド線はリビエラステーションまでトンネルが1本だけ。ホテルからLVCCに行く/来る双方向でその1本を使うため、トンネル内で出会わないよう信号でコントロールしています。
信号が赤の時は数分待つことも。信号待ちがなければセントラルステーションまでおよそ5分で到着します。

乗車チケット

リゾートワールド線は有料です。

リゾートワールド
ステーションに入ったところにあるチケット購入QRコード 2024年1月12日
  • 乗車料金:1日乗り放題で5ドル(2024年1月時点)1回券はありません
  • 有効期限:購入した当日のみ
  • 支払い方法:カード、Apple Pay、Google Payが利用可
  • チケット受け取り方法:メールアドレスまたは電話番号にチケットを送信することができます。デジタルウォレットに入れることも。
チケット購入場所
セントラルステーション
チケット購入QRコードとスキャンマシン セントラルステーション 2024年1月10日
  • リゾートワールドホテル:エスカレーターやステーションに入ったところにあるQRコードから
  • LVCC:セントラルステーションはステーション入り口付近にあるQRコードから。ウエストステーションはリゾートワールド行き乗り場入り口にあるQRコードから
  • オンライン: lvloop.com/tickets から

ベガスループ誕生の背景

イーロン・マスクが考案し、マスクが堀り、マスクが走る

車両はすべてテスラ セントラルステーション 2023年1月6日

ベガスループはイーロン・マスク氏がかなり関わっています。

”地下トンネルを専用車が走る”という構想は、マスク氏がロサンゼルスの激しい交通渋滞を避け移動するために考えついたという。
トンネルをつくったのはマスク氏が創業したトンネル建設会社”The Boring Company”。
シャトルはマスク氏がCEOをつとめるテスラの車両を使用しています。

ラスベガスあるあるから利便性向上へ

トンネルのリング
トンネルの一部 ウエストステーション 2023年1月5日

広大な展示会場を持つLVCCラスベガスコンベンションセンターは、ホール間を移動する手段が徒歩しかありませんでした。

ホールからホールは近く見えても実際は遠い。。。というラスベガスあるあるを解消し、参加者が長距離を歩かなくてもよくなるよう、ボーリング社が提案する地下トンネルを通るシャトルサービスの開設をラスベガス観光局が2019年5月に承認。

LVCCに3つのホールを結ぶトンネル2本と3つのステーションを建設。トンネル全長2.7キロ、工費は5250万ドル。
2本のトンネルはどちらも車両専用のためシャトルは一方通行で走ります。

トンネル掘削機
トンネル掘削機 リビエラステーション 2023年1月7日

2019年11月工事開始。2021年1月の展示会”CES”でデビュー予定です。
2020年2月にはじめのトンネルが完成し、3か月後の5月には2番めのトンネルが完成。内装を整えあとは開業を待つばかり。。。

ところが世界を直撃した新型コロナウィルスはCESにも影響をおよぼし、2021年はオンライン開催に変更。デビューはおあずけに。
ループがようやくサービスをはじめたのは同年6月になってからです。

セントラルステーション
セントラルステーション 2023年1月5日

開通によりセントラルホールからウェストホールまで徒歩なら10分かかるところを、シャトルを利用し2分で行けるようになりました。真夏も炎天下の中を歩くことなくエアコンの効いたテスラでらくらく移動できます。

2022年6月にはループがはじめてLVCCの外に開通。大通りをはさんで向かいにあるリゾートワールドホテルに接続しました。

なお、建設前は”自動運転のシャトル”ということでしたが、いまのところドライバーが運転しています。自動運転へ移行する時期は発表されていません。

ベガスループ将来の計画

LVCC-ウィン/アンコールホテル2024年春開業

LVCCからウイン/アンコールホテルまで、LVCCからウェストゲートホテルまで掘っていたトンネルが2023年7月上旬に貫通しました。

ループのドライバーによるとウエストゲート線のオープンは2024年2月。
ウィン/アンコール線は2024年第1四半期(1月から3月)に開業予定。アンコールホテルのバレーパーキング付近にステーションを建設。LVCCセントラルホールまでの所要時間は1分だとか。

新車種Cybertruckを投入

2023年11月に発売開始したCybertruckという車種がループに加わるようです。運用開始時期は未定ですが2023年末にラスベガス大通りを走行していることから、近いうちの登場が期待されます。

80以上のステーションを建設予定

ループ拡張計画によると、ダウンタウンから高速鉄道駅(サウスアウトレットの南に建設予定)までの全長およそ175キロメートルに81ステーションを建設。(2023年7月時点)
大通り沿いだけでなくオフストリップのホテルやアレジアントスタジアム、UNLVネバダ大学ラスベガス校、ハリーリード国際空港にも延伸します。

ループを使うとダウンタウンから空港まで所要時間8分、乗車料金は12ドルになるとか。
早く開通してほしいところですが、建設時期や開通時期についてはまったく発表されていません。

ラスベガスの地下中がループで結ばれるころには、初期段階での計画どおり自動運転の16人乗り小型バス的な車両が運行しているかもしれません。


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