ラスベガス 2023年の出来事

スフィア

2023年のラスベガスはスフィアとフォンテーヌブローホテルのオープン、F1グランプリを開催るなど、秋以降大きなイベントが続きました。
前半はどんなニュースがあったっけ?今年を振り返ってみました。

写真はラスベガスの新名所「スフィア」。スフィアはさまざまな映像を建物に投影していますが、この絵文字が一番人気です。

毎月のニュースはニュースアーカイブ

新しくきたもの

スフィア

球形の建物としては世界最大となるイベント会場「スフィア」が9月29日にオープンしました。

独立記念日の映像ショー

開業に先立ち7月4日の独立記念日におこなわれた映像ショーは世界中に拡散され、スフィアは一気にラスベガスの新名所に。

スフィアを撮影する人
ウィンーパラッツオ歩道橋 2023年12月2日

イベント会場はパラッツオホテルの東に位置。歩くと大通りから5分以上かかるため、簡単にアクセスできるウィンホテルーパラッツオ間の歩道橋が絶好のフォトスポットになっています。

中もすごかった

↑U2レジデンシー セクション409 ・12列から 2023年11月1日

スフィアこけら落としとなるU2のレジデンシー公演がはじまると、ステージセット代わりに会場内いっぱいに投影される映像も話題となりました。
場内のスクリーンは世界最大の18Kスクリーンだそう。

U2のレジデンシー公演”U2:UV Achtung Baby”は2024年3月2日まで
日程は
2024年1月26・27・31
2月2・3・7・9・10・15・17・18・23・24
3月1・2

購入はチケットマスターから。売り切れの場合はリセールのシートギークスタブハブなどで。

U2のあとはロックバンド”Phish(フィッシュ)”が4公演をおこなう予定。
イベントがおこなわれない日はダーレン・アロノフスキーが手掛けた「ポストカード・フロム・アース」を上映しています。

スフィアは1万7500人収容、スタンディングのときは最大2万人収容。建設費は21億8000万ドル。

F1ラスベガスグランプリ

F1ラスベガスグランプリ
ミラージュホテル 2023年11月16日

F1ラスベガスグランプリが11月16日-11月18日に開催されました。ラスベガスでは2025年(2032年?)までおこなう予定で、今年が第1回目です。

派手なオープニングパーティーではじまり派手な花火で終了したグランプリをのべ31万5000人が会場で観戦。
ラスベガスにもたらした経済効果は12億ドルとも17億ドルとも言われ、F1側もラスベガス側も大成功だったとしていますが…

初日は7分で終わった問題

↑16日のフリー走行1回目 Tモービルゾーン 2023年11月16日

ラスベガスGP初日はフリー走行を2回予定していました。が、1回目のフリー走行中、マンホールの蓋を踏んだことからマシンも蓋も破損。開始から10分たたないうちに1回目のフリー走行は中止となりました。

コース中のマンホールの点検をおこなうため、2回目は当初の予定より2時間半遅れて午前2時30分からに。
ところが午前1時30分になると観覧エリアが突然クローズし、2回目を見ようと残っていた観客も閉め出されてしまいました。

翌日、F1側は16日の1日券を購入した観客に200ドル分の商品購入バウチャーを配布しました。でも観客の怒りはおさまらず、地元の2つの法律事務所が共同で集団訴訟を起こしました。

チケットもホテルも高すぎ問題

当初売り出したラスベガスグランプリのチケットは3日間券のみ。立ち見が500ドル、スタンド席は1500ドルからとレースをおこなう24か所の中で最も高額でした。
チケットの売れ行きはかんばしくなく、ついに1日チケットを発売。それでも完売とはなりませんでした。

ホテルも高すぎる料金設定のため予約状況が良くなく、レース開催日が近づくとともに部屋代は現実的な料金に値下げされていきました。

道路工事とレース準備で大渋滞問題
道路工事中
道路再舗装工事 シーザーズパレス前 2023年5月3日

ラスベガスは市街地レース。ストリップと周辺道路がコースです。

今年は初めてのレースということで道路の再舗装を2回実施。4月から再舗装工事がはじまり、舗装が終わったと思えば照明とフェンス設置がおこなわれ、レース終了後には撤去作業。
結局、4月初旬からクリスマス頃までコースとなる道路はいつも大渋滞していました。

ベラージオ湖前の樹木を撤去
ベラージオ前
ベラージオ前 2023年11月6日

F1でいちばんの衝撃はベラージオ湖前で日陰をつくっていた木々が撤去されたこと。湖前に観覧席をつくるのはわかってましたが、まさか木がなくなるとは思ってなく。
しかし観覧席が解体されると木々は無事に戻ってきました。来年再び撤去されるまで私達に木陰を提供してくれるでしょう。

観覧席建設がはじまった9月から解体が終わった12月中旬まで、噴水ショーは通常通りおこなわれました。この間、大通り側の歩道は閉鎖されますがホテル側から見ることができます。

ミラージュホテルは観覧席建設にともない、火山噴火ショーを9月中旬から12月中旬まで休止しました。

来年はどうなる?

2024年は11月21日-23日に開催。チケットは今年より安くなるようです。

道路渋滞を考えるとうんざりしますが、F1会場の祭り感は特別。ぜひまた体験したいです。

ホテル

今年はストリップ地区に1つ、ラスベガス南西部に1つホテルが新規オープンしました。

フォンテーヌブロー

フォンテーヌブロー
オープン当日 2023年1月13日

建設開始から16年、北ストリップに大きな青いホテル「フォンテーヌブロー・ラスベガス」(英語読みは”ファウンテンブルー”)が12月13日、紆余曲折を経てようやくオープンしました。

ホテルはゴージャス&エレガント。カジノは吹き抜けになっていることもあり、とても広く感じます。

フォンテーヌブローは客室数3644、67階建て、高さ222メートル。タワー以外ではネバダ州で一番高い建物です。総工費37億ドル。
場所はサーカスサーカスホテルの向かい。

デュランゴホテル

デュランゴホテル
明るいカジノ 2023年12月5日

フォンテーヌブロー開業の8日前、「デュランゴカジノ&リゾート」(ステーションカジノ系列)がオープンしました。

デュランゴは総工費7億8000万ドル、客室数200。カジノにスロットマシン2300台、テーブルゲーム60台という小規模ホテル。
建物も小さいだけに、たくさんの陽が差し込む明るいカジノ。ご近所カジノとしてはめずらしく映画館やボーリング場はありませんが、フードコートが充実しています。

場所はラスベガス南西部、フリーウエイ215とデュランゴ通りの南西のコーナー。イケアとはフリーウエイをはさんで向かい。

ニュース

MGMとシーザーズ、サイバー攻撃にあう

8月下旬から9月にかけ、2つカジノホテルグループが相次ぎハッキング被害にあいました。

MGMリゾーツ

ニューヨークニューヨークホテル
ニューヨークニューヨーク 2023年9月18日

サイバー攻撃を受けたMGMリゾーツは9月10日からオンラインシステムをシャットダウン。ラスベガスだけでなく米国内の系列ホテルに大混乱が広がりました。

システムが利用できないためチェックインが長蛇の列。オンライン予約もできない状態に。

パークMGM
使えないスロットマシン パークMGM 2023年9月12日

サイバーアタックはカジノフロアにも影響を与え、スロットマシンは一部がオフラインに。ATMも利用できないので、スロットマシンから出したキャッシュアウトバウチャーはキャッシャーで換金しなくてはなりませんでした。

MGMリゾーツは9月20日にホテルもカジノも通常通りとSNSに投稿。しかし、その後もしばらくはオンライン予約が利用できない状態が続きました。

シーザーズ、お前もか

MGMが大混乱に陥ってるころ、シーザーズエンターテイメントもハッキング被害にあっていたことが明らかになりました。
8月末ごろ外部のITベンダーに侵入され、多数のシーザーズリワードプログラム会員の運転免許証の情報とソーシャルセキュリティナンバーが盗まれたようです。

メディアが報じたところによると、シーザーズは数千万ドルの身代金を支払ったとか。噂では1500万ドルだといわれています。

攻撃したのは誰?

サイバー攻撃を仕掛けたのは2件ともハッカーグループ「スキャタード・スパイダー」
同グループが9月14日に投稿したステートメントによると、MGMリゾーツは身代金を払っていないとのことでした。

UNLVで乱射事件

UNLVネバダ大学ラスベガス校で12月6日正午前、銃乱射事件が発生。

UNLV校内におかれた警察は通報からおよそ1分で現場に到着し、大学ポリスが容疑者をその場で射殺しました。

この事件で教員3人が死亡、ひとりが重体。犠牲者のひとりは同大学で20年にわたり日本語と日本文化について教えていた日本人女性でした。
容疑者は米国東部の大学で経営学を教えていた67歳の男。ネバダ州内の複数の大学に応募したものの、すべて不採用だったということです。

100年に一度のできごと ハリケーンが接近

カリフォルニア州に84年ぶりに上陸したハリケーン「ヒラリー」。ネバダ州には8月20日午後から夜にかけ最接近するとみられました。
”100年に一度のできごと”に対し警戒を強め、各自治体は大雨に備えるため土のう袋を無料配布。州知事は非常事態宣言を発令しました。

ヒラリーはカリフォルニアに上陸する頃には勢力を弱め、ネバダに接近する頃には熱帯低気圧に移行。ラスベガスで大きな被害はありませんでした。

マウント・チャールストンでは大雨

しかし、ラスベガスから西にクルマで1時間のところに位置するマウント・チャールストン”では大きな被害が発生。
大雨のため洪水が発生し道路が崩壊、水道管が破損、停電も起きました。避難している住民を救出するためネバダ州兵が動員されています。

UFO墜落?裏庭でエイリアンを目撃

4月30日深夜、”謎の発光物体”が夜空を横切る。

それから30分後、ラスベガス北西部に住む家族から「何かが空から落ちてきて、裏庭に動くものが2体いるのを見た」とラスベガス市警に通報がありました。
家族は「3メートルくらいの高さの、大きな光る目と口を持ったエイリアンぽい、完全に人間ではないものが裏庭のフォークリフトの後ろに隠れている」と主張。

警察が現場に急行し裏庭や周囲を調べ、近隣住人にも聞き込みをおこないましたが、UFOやエイリアンがいた証拠は見つけることはできなかったとしています。

後日警官が再度家族を訪れた際には、「墜落があってから数日間、政府のナンバープレートをつけたクルマに乗った”メン・イン・ブラック”風の男たちが家の前を通過するのを見た」と話していたそうです。

エイリアンはいた?

この後エイリアンについての続報はありません。UFO墜落やエイリアンは本当の出来事なのか、何かの間違いか、全くのでたらめなのかは謎のままです。

日本/アメリカの入国、ようやくコロナ以前のように

ずいぶん前のことのように思いますが、アメリカと日本の入国がコロナ前の入国条件に戻ったのはこの春です。

日本の水際措置が4月29日で終了。日本に入国するためのワクチン接種証明、または陰性証明が必要なしに。

アメリカに出ていた「公衆衛生上の非常事態宣言」は5月11日に解除。翌日から米国に入国する外国籍や移民ビザを持たない人などに義務ずけていた、新型コロナワクチン接種証明書の提示が不要になりました。

スポーツ

MLBオークランド・アスレチックスの移転が決定

トロピカーナホテル
トロピカーナホテル 2023年5月12日

オークランド・アスレチックスのラスベガス移転がようやく正式決定です。11月16日にひらかれたオーナー会議にて移転が全会一致で承認されました。

球場はトロピカーナホテル(MGMグランドホテル向かい)のサイトを使用。
35エーカーの敷地のうち9エーカーを使い、開閉式屋根を持つ3万3000席の球場を建設。建設費15億ドル。
2025年4月に着工し、2028年1月完成予定。

トロピカーナホテルは解体し、敷地内に新しいホテルを建てます。

アスレチックスは球場の完成予想図を12月4日に発表する予定でしたが、直前に警察官2名が死亡する事故が起きたため延期しています。

NHLベガス・ゴールデンナイツが初優勝

優勝を決めた瞬間 会場(Tモービルアリーナ)前広場 6月13日

NHLベガス・ゴールデンナイツがついにやりました!2022-23シーズンの優勝杯スタンレーカップを手にしました。
2017年にチームを創設したときオーナーが話した「3年でプレーオフ進出、6年でスタンレーカップを獲る」が実現したことに。

ナイツ優勝パレード
ナイツ優勝パレード 2023年6月17日

ベラージオからニューヨークニューヨークにかけておこなわれた優勝パレードには20万人が駆けつけ、チームを祝福しました。

WNBAラスベガス・エーシーズは連覇

女子バスケWNBAのラスベガス・エーシーズは今シーズンも強かった!昨シーズンに続き今シーズンも優勝を果たしました。

成績は34勝6敗。ホームゲームは19勝1敗と圧倒的にホームで強いチームです。

日本関連

ブラジリアン柔術大会に岡田准一、玉木宏、ガリットチュウ福島が出場

ブラジリアン柔術の世界大会「ワールドマスター柔術選手権」が8月31日から9月2日、ラスベガスコンベンションセンターにて開催されました。
日本から多くの選手が参戦し、中でも注目を集めたのが俳優の岡田准一さん、玉木宏さん、お笑いのガリットチュウ福島善成さん。

岡田准一さん1回戦&2回戦

今年初出場の岡田さんは45歳以下の茶帯ライトフェザー級に出場。1回戦は格上の選手ながら判定勝ちをおさめ、準々決勝となる2回戦では2位の選手に一本負けを喫しました。

45歳以下の青帯フェザー級に出場した玉木さんも今年初出場。1回戦は判定勝ち、2回戦は惜しくも敗れました。1回戦と2回戦の動画

ガリットチュウ福島さんは50歳以下の青帯ライト級。昨年は3位でしたが今年は見事優勝しました。

来年の大会もぜひぜひ出場してほしいです。

世界中から5万人が集結!ポケモンGOのイベントを開催 

ポケモンGOイベント
サンセットパーク 2023年2月17日

ポケモンGOのリアルイベント「ポケモンGOツアー:ホウエン地方 ラスベガス」が2月18日と19日にサンセットパークで開催。
世界中からポケモントレーナーが集まりました。

5万枚の参加チケットは売り切れ。しかし公園という誰でも入ることができる場所のため、18日はチケットを持たないトレーナー1万7000人も来場。想定を上回るアクセス数にログインできなかったり、アプリが落ちるという不具合が数時間にわたり発生しました。

主催者のナイアンテックは障害を詫びるとともに、チケットを持たない人は来場しないようお願いをSNSに投稿。これが効いたのか、19日は前日より通信環境がはるかに良くなったなったということです。